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桂歌丸を聞きにいく 紀伊国屋寄席第610回 [大切にしたいもの]

先月紀伊国屋寄席に行ってきました。
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プログラムは

強情灸  桂竹千代 そば清  桂歌助 百川   春風亭小柳枝

仲入り

俗曲   桧山うめ吉 紺屋高尾 桂歌丸
でした。


強情灸はあついけれどその分効くという評判のお灸屋さんにいって
つよがってたくさんのお灸をしてもらう話デス。
桂竹千代さんはどうもお笑い出身の方のようですが
個人的には笑いをご自身で楽しんでらっしゃるようなのが非常に好感を持ちました。

まじめすぎるのはどうも、苦手で・・・。

そば清はたくさん蕎麦食べれたらお金をくれると言うので
無理して何十枚も食べて、苦しくて苦しくやめときなさいといわれても
食べて、蛇が人を丸呑みして苦しいときに飲んですっきりするという秘薬をのんだら
おなかのものではなく自分自身、人間が消えてしまって蕎麦が服着てら、という話デス。
個人的にはうどんっぽい食べ方だな、と思いましたが
苦しくてもテンポよく食べるところがコレの見所でもあるのでなかなかでした。

百川は春風亭小柳枝。四谷生まれの新宿育ち、見た目もまったく
江戸の旦那さんって雰囲気の方ではまり役でした。
この百川って話は江戸の大店の料理屋の「百川」での話。
新しく手伝いに来た奉公人の酷い訛りで勘違い、珍事が起きる、というお話。
個人的にはなかなか難しい話だと思うのですが
小柳枝さんは大店の旦那、訛りの酷い奉公人、魚河岸の血気盛んな若い衆と、
見事な演じっぷりで東京の大店の旦那さんの雰囲気とかもう、ほんとういい感じでした。
ご本人も東京のお父さんだもんね(笑)

それからこの日は俗曲、うめ吉さんも始めてどどいつとか聞いたけど
ほんとよかった。お父さん方なら一杯引っ掛けながら聞きたかったでしょうね。
恋の歌あり、落語の歌あり、で三味線って調弦どんどん変えながらいろいろ歌うのにもビックリ。
器用デス。
あとはお座敷あそびのときやるかぼちゃとナスの喧嘩の踊りもかわいらしく洒落てて素敵でした。
こんな感じです[黒ハート]

いいなぁ、こんなおねえさんと飲みたいものデス。

それからとりは紺屋高尾歌丸さん。
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どれだけおじいちゃんなのかと心配したけど
やはり高座に立てばまぶしい雰囲気とよく通る素晴らしい声。

おじいちゃんだけどぴかぴかに光る筋が
観客一人ひとりに届いたと思います。

だいぶお痩せになって、まぁもともと痩せてらっしゃるけれど
でもこの前のうめ吉さんのことなんかかまってらして
「女の人というものはいいですな~お化粧してきれいな着物着て、
あれでわたしとひとつしか年がかわんないってんですから、
女の人ってのは得なもんです。」
もちろんうめ吉さんはそんなおばあちゃんじゃございませんよ(笑)
ずいぶんかわいがってらっしゃるのだなと思いました。

紺屋高尾の話は紺屋の若い衆、久蔵さんが花魁道中で見た「高尾」におかぼれしてしまい
3年かけてお金をためておだいじんの振りをして高尾に会いに行くが
「裏(次)はいつになりんしか?」と聞かれると
もう3年は会えないですと洗いざらいしゃべってしまうが、
そのまじめさに高尾は年季が明けたら久蔵のところへお嫁に来ると約束し、
実際年季が明けた朝、紺屋の久蔵のところにお嫁にきて店は繁盛、大万々歳という人情話デス。

歌丸師匠のあいかわらずの朗々とした、ゆっくりはっきり文節を間を取る話し方。
まくらでの「どなたさまにも想い出と言うものがおありになるでしょうが・・・」から
すこし懐かしむような感じもひとつひとつ噛み締めるように、キラキラとした、
素敵な話でした。見にいけてよかった。

こういうウタマルさんのほっこり話は大変よろしいです。

「ほんとうは、この夜のところをじーっくりお話したいんですが、
新宿区と言うのはこういうことに関して警察が厳しいものでして・・・・」

「歴代の高尾というのは、代々悲劇の最後をむかえると言うことで有名らしいですが、
私の知る限り、もっとも悲劇の最後だったのは山田 たかおという
座布団をはこぶだけの仕事をしたたかおでございます。」


もっかいくらい聞きにいけるといいなぁ。
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