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2015.10.15ワルター・ファン・ハウヴェとせいこ先生、ダニエレ先生のコンサート(後半) [flauto dolceリコーダー]

さてさて、先生方のコンサート後半デス。
ワルター.png


前半の興奮冷めやらぬまま休憩。
とりあえず混む前にトイレに行き、クールダウンです。

休憩を挟んだあとでも静かな集中が続いたまま
後半はドルネルの3声のソナタから。

フランス風のソナタの中にイタリア風の作曲がなされた曲です。
たりらん♪たりらん♪と繰り返される三本の美しさがたまりません。


このつぎはフランス・ブリュッヘン(ファン・ハウヴェ先生の先生)のために書かれた
ベリオのジェステぃ(ジェスチャー)です。

この現代曲は古典派、ロマン派のあたりから忘れ去られた楽器であったリコーダーの魅力を
再度掘り起こしたリコーダーのための現代曲の金字塔です。

これはブリュッヘンの1967年の演奏↓↓


どの楽器もいっぺんに身体がいくつかのことをしなくてはならないと思いますが
リコーダーは実は息を吹くこと(太い、細い、速い、遅いなど)と
タンギング(舌を使うことで音が切れて音の長さを調節します)、
それから指の動き、この3つが別々に正しく機能してはじめて音になります。

それに実はリコーダーを吹いているとき、これは声を出しているわけではないので
息を調節すると、リコーダーの音と一緒に声も、出すことが可能なんです。
ワタクシはちょっと苦手・・・。
もちろんリコーダーで鳴っている音程とは別の音程で声を出すことができます。

この4つの体のことをばらばらに意識して書かれた曲、
それがこのベリオのジェスティ、まさにジェスチャーなんです。

ファン・ハウヴェ先生の演奏は上↑↑のブリュッヘンよりも
さらに奔放で、意味づけのはっきりした、でも即興でもあるような演奏でした。


そして曲名は失念してしまいましたが
この次はファン・ハウヴェ先生のために書かれた現代曲。

今年の11月オランダでのフェスティヴァルで初演予定の曲の中から
ひとつ弾いてくださいました。

光る点が鼓動するように自由に動き回り、
一筆書きのようにつづく線のようでもあり、
ミクロでマクロな宇宙的な、静かでありながらエネルギーをたたえ、
魂なのか、生き物なのか、星の動きかまたたきか、そんな曲でした。

素晴らしい曲でした。
ファン・ハウヴェ先生にぴったりだと思う。

また聞きたいなぁ。
ノヴェンヴァーフェスティヴァル、動画とかでアップされるといいなぁ~。


この次は私のもっとも好きな曲、
クリストファー・タイの「はやく座って」。

ルネッサンス時代に書かれたこの曲は本当に美しく、
静かで複雑で、思い出すような、遠くを見るような
そして星へ語りかけるような
もっともっと自然と宇宙と人間が近かったときの音楽だと思っています。

好きすぎて何回このLP聞いたかわかんないくらい。

数学的な要素も多く含み、
楽譜を見ると3本ばらばらの調子で複雑すぎるけれど
最後にはちゃんと合うから心配しないで演奏するようにみたいな事を書かれているらしい(笑)

これはブリュッヘンとファン・ハウヴェ先生とケースブッケ先生の演奏で↓↓
私の持ってるLPと同じ演奏だと思うのだけれど


あの日のせいこ先生とダニエレ先生とファン・ハウヴェ先生の
あの演奏はこれ以上はないくらい素晴らしかった。。

号泣デスヨ、もう。
眼から鼻水が、鼻からよだれがうるさいってって思いながら
もうすするドコロじゃないので鼻かみましたよ。
すするよりは静かかと。

宇宙と人間とが自然に一体になって
美しい数列のなかのお互いが一部になって
それを構成する・・・そんな感じです。
ワケワカメでも許して・・。


そして次はヘンリー8世。
この前の「はやく座って」と同時代の曲デス。
やはりこの時代は人間と宇宙が一緒だった気がする。

でもこのヘンリー8世。
エリザベス女王1世の父ちゃんで世紀の残虐王で有名。

残虐王なのにこの美しさ!!カンケーないか。と言ったら
変態くらいのほうが芸術的に優れてるんだよ、と塩田に言われました。
なんのこっちゃ(笑)

相変わらず宇宙もの(私の中で)に弱い私・・・。
もう顔はグズグズでハンカチはびしょびしょ。
かばんの中は鼻噛んだティッシュでいっぱいデス。バッチい・・・・(冷汗)。


これでプログラムは終わりですが
アンコールはハインリッヒ・イザーク、

そして前にも一度聞いたことのある曲で
せいこ先生とだにえれ先生が交互に決まった3つの音を繰り返し、
その上にファン・ハウヴェ先生がソロを演奏するような曲なんですが

これも前に聞いたときより素晴らしすぎた!!

せいこ先生とダニエレ先生はずっと交互に3つの音を繰り返しているだけなんですが
その一つ一つに意味と言うか、響きと言うか・・・・
たった3つづつ、合計6つの音なのに土台であったり
和音だったり、流れていったり・・・

そしてファン・ハウヴェ先生はやはり即興のように自由なのでした。
伴奏とソロだったり、3本で同じ宇宙を見たり、・・・・。
素晴らしかった・・・・・。

そしてしつこく拍手をする私たちにもう1曲アンコール弾いてくださったのですが
曲名は失念・・。
興奮しすぎました・・・・・・。(恥)


それにしてもほんとうに素晴らしかった・・・・。
最後帰り際すこし3人のお顔拝見してまた泣きそうになっちゃったよ!

ファン・ハウヴェ先生に「エクセレント」と言うのがやっと。
案外しらっとしてらして先生は日本語で「ありがとう」とおっしゃってくださってたが
頭の半分はきっとビールを飲むことに犯されていたに違いない(笑)

そりゃ、あんな演奏したあとだもの!
すきなだけビール呑んでください!!って思った(笑)

人に聞くとあんがい私も「おいしかったです=!!」って言われたときの反応が
しれっとしてるらしい。。。
たしかにあ~私お疲れ様でした、ビールのも~ってなってるかも(笑)


下の動画は去年??かな?
今年かな?
オランダ国王のお誕生日を祝うコンサートで
ジャズやタップなどと一緒にファん・ハウヴェ先生が呼ばれて演奏した動画デス。

始終出てるわけじゃないけどぶっ飛んでる度が見れますのでどうぞ☆
大きいリコーダーやちいさいリコーダー、木の楽器もってる人が先生デス。
↓↓
http://www.npo.nl/koningsdagconcert/27-04-2015/VPWON_1236370


あと全然関係ないけどファン・ハウヴェ先生のこと調べてたら
2年前、2013年、私の好きな唐津の作家、中里隆さん(古楽好きで有名)のところで
演奏してる写真見つけてビックリした(爆)

いいなぁ~その場に居合わせたかった・・・・・涙。
http://ryutagama.com/161kai.html
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